2025年度 理事長所信
第45代 理事長 長野 雄太

はじめに
 1915年、米国ミズーリ州セントルイスで小さな青年活動グループが産声を挙 げ、1949年に日本で初めて東京青年会議所が設立、1951年には日本青年会議所が設立されました。そして、1980年2月15日に源氏の滝にて設立総会、同年4月25日に本会認証を経て、交野青年会議所が誕生いたしました。 本年度は、当青年会議所(以下、 「LOM」と記す)創立45周年の節目を迎えます。先豊諸氏が築き上げてこられた 「明るい豊かな社会の実現」に向けた積極的な活動と運動の展開、その礎に心から敬意を表します。また、これまで多くの こ支援こ協力を賜りました地域関係諸団体の皆様に深く感謝申し上げます。 私たち現役の世代として、創立50年そしてその先の未来へ向けた地域創造のバトンをしっかり渡せるようメンバー一丸となって誠心誠意、交野青年会議所が交野市の地域発展を担う組織として全力で取り組んでまいります。 そして本年度は、LOMメンバーには 「JCに入ってよかった」と思ってもらえる一年にしていきます。

メンバーのために『会員資質向上で自分たちが成長する』
 近年、青年会議所では 「メンバー益」という言葉が用いられています。私はこの先の交野青年会議所が発展を期すために、メンバー自身がそれぞれの 「益」を感じてもらい、得てもらうことが大切と考えます。それは私自身が、JCを通して社業と自分自身の成長の機会を与えてもらってきたからです。そのような成 長の機会を全員が経験し、活かしてほしい。そして、残すJCライフも未だ見ぬ世界でさらなるメンバー益を得ていくことを目指しています。そこで本年度は、 メンバー一人ひとりが 「自分のメンバー益は何か」の探求を重ね、未来の組織を担う人材の育成を目的に、メンバーを大きく成長させ、メンバー益を明確にしていくための例会等を実施していきます。メンバー一人ひとりが成長することによりLOMの組織としての力を増加し、今以上に活気ある組織になり、より大きな影響力を発信できると考えます。決して私が得たJCの経験や価値観を押しつけるのではなく、メンバー益というものを誰もが得るべきであることを一年間伝え続けることが私の本年度最大の役務と考えています。
 また、私は幼い頃から交野で育ち、今も 「地元愛」の想いをもって、家族と暮らしています。 この先も地元愛の想いを抱き続け、地元の交野に寄与していく 使命感を持っています。 しかし、本年度期首時点のLOMメンバー動態は、 メン バーの半数以上が交野市外で暮らし働いており、メンバー自身が交野市との関 わりが減少しています。 この結果からも私が抱く地元に対する想いだけで号令 をかけても、そもそも地域に対する想いの差が生じていることで運動を展開す る原動力の歯車を合わせることは困難です。 だからこそ、 私はメンバー益を全 員が明確にし、メンバー同士が育み続けることによって、 それぞれのリーダーシ ップの開発と地域に対する情の芽生えにつなげてまいります。

地域のために 『仲間として迎え入れる会員拡大』
 メンバーが共通の目標に向かって進むためには、メンバー一人ひとりが明確なビジョンを認識し、具体的な目的を持って行動することができる盤石な組織づくりが欠かせません。何事も明確なルールを定めたうえで、生産性高まる円 滑な組織運営を目指します。また、会議の在り方、合意形成の図り方そのもの が、社業や地域社会の進捗発展に活用できるものです。個性あふれる多様なメンバーがその力を遺憾なく発揮できるような会議、委員会の質を追求していくことを通じて、一人ひとりが自分の役割を理解し、コミュニケーションの促進に もつなげてまいります。 そして、45周年を節目に 「Vision for 2030」の中間検証結果をもとに改定いたします。劇的な時代の変化が起こる昨今、今後も中期的な見直しは常に求 められてくるものだと私は考えます。50周年、その先の未来へ継承することができる、地域、LOMの特色を最大限に活かした中長期的計画を策定して対内外へお示しいたします。40周年の際は新型コロナウイルス感染症の影響で、周 年記念事業をはじめとする多くの事業が実施できませんでした。その際の悔い を本年度に払拭できるよう、周年関連事業を盛会へと運びます。

結びに
 私たちJAYCEEは、まず自らが変化することにより、地域を変え、我が国、世界すら変える力を有しています。40歳までの若い青年が10年先、20年先の地域のことを自分こととして考えて活動している組織は青年会議所の他にありません。青年会議所は単年度制ではありますが、その年々の役職は、環境的な必然性を与えてくれます。そして、必然的といっても過言ではないと感じる機会の 提供により、少し背伸びをして、自分自身の成長を実感できるようになると私は確信しています。メンバー一人ひとりが機会を活用し、多様な価値観を受入れ、 相手を包み込むような、強くて優しい、人を支えるリ ーダーをこの交野青年会議所から創造する1年にしていきます。 45年の月日で今日まで築き上げてこられた先輩諸氏に対して感謝の気持ち を忘れません。この45周年の節目をチャンスと捉えて、感謝の気持ちを成果に 代えられるよう、理事長の職を全うしてまいります。 地域関係諸団体の皆様、そして親愛なるシニアクラブ先輩諸氏の皆様におかれましては、現役メンバーに対するご指導ご鞭撻とより一層のご支援を賜りま すよう、よろしくお願い申し上げます。